天狗岳  2003.03.21
渋の湯〜黒百合ヒュッテ〜東天狗〜西天狗 ピストン
ひ〜・権 (敬称略)

久々に迎えた3連休。
風邪による発熱で、快晴の大台ケ原に同行できなかった1月の3連休以来だ。
約1ヶ月前から、天候に恵まれたら、信州に足を伸ばそうと考えていた。
目的地は、未だに足の踏み入れたことがない八ヶ岳方面。
知人の方のアドバイスもあり、
行き先を八ヶ岳の中の、天狗岳に絞ったのが、1週間ほど前だった。

当初の週間天気予報では、3日間とも晴れの予報。
しかし、すぐに3連休の真ん中である2日目の
22日の予報の雲行きが怪しくなった。
その後、22日の予報は、徐々に快方へと向かうが、
結果的に出発前日の20日の夕方になり、あまり良くない方向へと。

当初の計画では、
初日(21日)・渋の湯→黒百合ヒュッテ(テント泊)。
2日目(22日)・黒百合ヒュッテ→天狗岳→硫黄岳→天狗岳→黒百合ヒュッテ(テント泊)。
3日目(23日)・黒百合ヒュッテ→渋の湯。
2泊3日のテント泊であった。

しかし、この行程では、2日目に天候が崩れると、何をしに行ったかわからなくなる。
吹雪の中、テントを張りに行っただけというお粗末な事態にもなりかねない。
そこで、前日の20日に大阪を出発してから、車内で相談し行程を変更。
それは、渋の湯→黒百合ヒュッテ→天狗岳→黒百合ヒュッテ→渋の湯の日帰り。
つまり、好天が見込まれる初日の1日だけで日帰りするというものであった。
土壇場になってから、それも出発してからの大胆な計画変更だった。
地図のコースタイムからは、日帰りできる範囲であったが、
その時間はあくまで夏道のことであって、積雪時には、あてはまらない。
ましてや、今年の八ヶ岳は雪が多いという。
さらにそれ以上に、なんせ八ヶ岳方面には初めて行くのである(笑)。
つまり、よくわからん!\(^爆^)/

しかし、もし時間的に下山が苦しくなったら、
黒百合ヒュッテに宿泊するという選択肢を残し、日帰りに決定した。

往路は、名阪国道〜1号〜23号で名古屋方面へ。
一宮から中央道と言う王道コースで、渋の湯入り。
到着は、3時頃。その後仮眠。
朝になりザックをサブザックに変更し、
中身を日帰りセットに変え、パッキンのやり直しだ。
天候は、もちろん晴れている。
黒百合ヒュッテまでは、ほぼ樹林帯だ。
樹林帯の中は脇目もふらず、歩き続ける。
(脇目をふらなかったためか、
木の枝に思いっきり頭突きをかましちゃいましたが・・。全治3日程??←笑)
しっかりしたトレースがあり、ザック軽いこともあって、
夏時間より、少し早いコースタイムで9時半頃に到着。
小休憩後、天狗岳に向かって出発。
しばらくして、森林限界に。
素晴らしい景色だ。
抜けるような青空と真っ白な雪。
目の前にそそり立つ、山頂鋭い東天狗岳となだらかな西天狗岳。美しい。
ハッキリ言って、これだけでも、来た甲斐があると言うものだ。
真っ白な雪は、連休初日の朝ということもあって、
ヒュッテ以降は数人の足跡があるだけで、雪紋も美しく
ほとんど山を独り占めしたような気分。
また、所々にある木々に付いている霧氷が
太陽の光に輝き、これまた素晴らしく美しい。
風も時折弱い風が吹くだけで、ほとんど無風状態。
雪質は、柔らかく歩きやすい。
そして、眺望は、南アルプス、中央アルプスは、言うに及ばず、
北アルプスは、乗鞍・槍穂から劔・白馬まで、また火打・妙高方面、
さらに谷川連峰、遠くは尾瀬方面まで見渡せる。
本当にこの美しさの中にいると、幸せになれる。

美しさのあまり、写真を撮ったり、幸せに浸ったりで、
登るペースは、極端に遅くなり、東天狗に着いたときには、もう11時半頃。
ここで初めて、八ヶ岳核心部である赤岳、阿弥陀岳、硫黄岳の姿を見た。
やはり、美しい。
さらに西天狗へと向かった。
この西天狗への道は、岩も草木の姿もまったく見えず、ひたすら雪だけ。
これはこれで、非常に美しく感動的でした。
そして、西天狗山頂に12時半頃到着、昼食を取り、くつろいだ。
帰りは、1時半頃出発し、黒百合には2時半頃到着。
時間に余裕があったので、またのんびり過ごし、4時半渋の湯に下山。
雪山を本当に心から満喫できた1日だった。

2泊3日が日帰りになり、時間に余裕もあった(あっ、財布に余裕ないんです←笑)ので、
なんと、帰路は、R20→R19→R23→R1→R25→阪奈の「意地でも一般道ルート」で、帰阪。
途中4時間ほど沈没し、家に着いたのは9時を回っていた。

そして、やはり、翌日3月22日は、雨だった。
日帰りで、正解だったようだ。

もっとも、まだ翌日かなり眠たかったが・・・・。(笑)

黒百合ヒュッテ手前

樹林帯の間からやっと上の方が見えた。

左が東天狗岳。
右が西天狗岳。

青い空と白い雪とのコントラストが美しい。

この山は、
クリスチャン???

道標にエビの尻尾が大量にくっついて、 まったく読めません(笑)
白く輝く霧氷と雪原

う〜ん、これは、実物だとキラキラと輝いて、すごく美しかったのに・・。 デジカメでは、これが限界??
きらきら

これは、まだ輝いて撮れているかな・・・。 まあ、なんせ美しかったこと・・・。
太陽の光に輝く霧氷




東天狗岳の東面に
発達した雪庇



真っ白な西天狗岳に
登る登山者

しかし、この写真だけ見ていたら、 大層すごい山に登っているように見えませんか??
東天狗岳山頂




東天狗岳山頂より

左から硫黄岳、赤岳、阿弥陀岳。

北アルプスの山々。

左乗鞍岳より、穂高、槍、立山、劔、白馬方面。 さらに手前の蓼科山を挟んで、火打・妙高方面。  
浅間山界隈

同じく東天狗より

南アルプス

東天狗より

中央アルプス

東天狗より

美しい雪庇

西天狗登山道横

息を飲むほど
美しかった雪庇

左の写真より、ずっと引いた写真です。
しかし、本当に美しいの連続でした。
西天狗岳から
見た東天狗岳

午後になると、
人が増えてきた。

黒百合のテン場

ここのテン場は、感じのいいテン場でした。 まあ、雪があると、 どこでもこのように見えるのかも知れませんが・・・。  
黒百合ヒュッテ

です・・・・。



黒百合ヒュッテの太陽電池パネル

トイレの横には、こんなにも多くの太陽電池のパネルが・・・。 ちなみにトイレは、有料ですが水洗でした。
下から見上げた雪原

下山中、名残惜しく撮った写真です。 ほんとは、もっといたかったけど・・・・。 そして、いるのも可能だったけど・・・・。

翌日は、恐らく吹雪。 良くて曇りという状態だったから、 後ろ髪を引かれる思いで山を降りました。  
最初で、最後の難関

登山口は、小さな鉄の橋を渡るところから始まります。 それがですねぇ、欄干と同じくらいに積雪があって欄干が全然役立たず。 こういうのって、いまだに落っこちそうで、なんか怖いんですよねぇ。



雪が岩の上に何層にも重なっています。
渋の湯登山口にて・・。














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