明神平〜薊岳 2004.01.31-02.01
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大又登山口〜明神平(テント泊)〜薊岳1406m〜明神平〜大又登山口
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イッコさん・ひ〜ちゃん・権蔵
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出発日の1月31日の午前中に用事があり、その後にパッキン。 当初から少し苦しいスケジュールだったのだが、 結局予定より1時間遅れの出発となった。 先行の2人に先に登っていただくことにし、一路明神平大又登山口へ。 登山口には2時過ぎに到着しそうなペースで走行していた。 すると、1時過ぎにひ〜ちゃんより、電話が鳴る。 なんとノーマルタイヤで、登山口の駐車場まで登れないと言う。 今まで、7回ほど雪の明神平に行っているが、 ノーマルで行けないのは、初めてだ。 確かに東吉野村役場周辺から、ぼちぼちと雪が現れ始めた。 先行の2人に待っていただき、スタッドレスタイヤを 履いたひ〜ちゃんのクルマに同乗させていただくことになった。 遅れたことで、非常に迷惑を掛けてしまう。 大又を過ぎ、登山口との中間地点くらいから、道路にも積雪が現れ始める。 積雪から数日経っているにも拘らず、本当にノーマルで走れない状態だ。 先日の寒波で、相当量の積雪があったことが伺い知れる。 ● スタッドレスを履いたひ〜ちゃん号は、 積雪などお構いなしに、高度を上げていく。 登山口の駐車場近くの、いよいよあとわずかというところで、 なんと道路の中央に、真っ黒な巨大な動物が!! どうも犬のようだ。それもシベリアンハスキー??? なんと、ヒモから放されている。 みんなで、「えっ〜〜〜〜!!。誰や、そんなもん放しているの!」。 と、言いつつ近づいていくと、さらにびっくり!! ぼけっ〜〜と立っているのは、カモシカであった。 クルマの窓から、声を掛けると、嬉しそうにシッポを振って。。。。 いや、それはウソだが、興味深そうにこちらを見ている。 これで、カモシカと会うのは3回目なのだが、 声を掛けると、いつも耳をぴくぴくさせて、興味深そうに人の話を聞いている。 ただ、お目にかかる時は、偶然クルマに乗っているときばかりで、 カメラの用意をしてなくて、撮影できない。残念。 ● で、結局、登り始めたのは2時40分だった。 ボクにとっては、久々、ほぼ9ヶ月ぶりの歩荷。 それも 冬山なので、20キロを軽くオーバー。 昨年の6月以来、山にもあまり行けていないので、 明神平とは言え、本当に登れるのか不安だった。 最近歩荷づいているひ〜ちゃんは、さすがに軽々歩いている。 そして、ボクの方はと言うと、やはり結構しんどい。 いっぱい、いっぱいと言う感じ。 結局コースタイムより30分遅れで、5時頃の着。遅ぉ〜〜〜〜!! ● すぐにテントの設営に取りかかる。 ひ〜ちゃんがIBSの黄色のゴアの単独用。 このテントを使うのは2回目らしい。 雪上テントは初めてと言うイッコさんがICIの緑のゴアの単独用。 そしてボクは、集会所として使いたいというご指名で、 モンベルの3人用テント。 ボクは、なんとこのテントを使うのは、お初。 購入して1年半ほど経っているのに・・・(笑)。 そして3人用のテントに一人で寝るなんて、すっごい贅沢〜〜!! な〜んて、密かに思ってたりしたわけだが・・・(笑)。 そしてそれぞれテントを設営し始めた。 しばらくすると、「バキッ!」 「え〜〜〜〜ッッッッッッッッッ!!」 と言う驚きとも落胆とも取れる声が・・・・。 なんと驚いたことに、ひ〜ちゃんのテントポールが折れたのである。 いくら力持ちさんのひ〜ちゃんと言えども、 こんなものが簡単に折れないと思うのだが・・・・。 それも、まだこれが使用2回目のテント。 気丈に振る舞ってはいるが、相当ショックな感じだ。 ボクも、もしその立場になったら、ショックで落ち込むだろうなぁ。 きっと、流した涙で雪を溶かして、下山しているに違いない(大げさな)。 ● その後は、ボクの3人用テントの中で、全員で食事。 イッコさんが、ワインやお酒、また酒のアテと たくさん持ってきてくださって、贅沢な宴会。 ボクもビールを持ってきていたので、ちゃんぽんで、酔っ払い。バタンきゅ〜〜。 ポールが折れてテントを張れない ひ〜ちゃんは、外で、グゥグゥ〜〜〜♪ ちゃうちゃう、そんなんしたら凍死するやん。 ボクの大きなテントの中で、グゥグゥ〜〜〜されておりました(笑)。 ● そして、5分もしないうちに、朝がやって来た(笑)。 早朝から雲ひとつなく青空だ。また、風もほとんどない。 絶好の登山日和であった。 朝食後、ひ〜ちゃんとボクがスノーシュー、 イッコさんがワカンを付け、8時過ぎに薊岳をめざし出発。 霧氷が全く無かったのは、少し残念だが、やはり白い雪と青い空は、美しい。 雪は、太陽の光を浴びて、キラキラと輝き。 空は、澄みわたり、絵に書いたような青さ。 この美しいコントラストは、何回見ても素晴らしい。 また、一面真っ白な美しい雪面に、 自分の足跡を付けていく、この気持ち良さ(笑)。 ああ、最高である。ああ、幸せである。 出発して、15分ほどで前山である。ここは、稜線である。 つまり、今まで見えなかった稜線の向こう側、 大峰方面と大台方面が一気に見えるところだ。 すると、そこには、驚くばかりの圧巻の景色が、繰り広げられていたのである。 この近辺から、何回も同じような景色を見てきたのに、本当に新たな感動である。 こんなにクッキリと立体的に、また大きく近くに、 ピラミタルな大峰の姿を見れるなんて・・・。 素晴らしすぎる眺望だ。 前山から薊岳までは、ブナ林の中である。 時々見える大峰の秀峰を左手に見ながら、 アップダウンはあるものの、気持ちのいい稜線歩きだ。 このあたりで50〜100センチ位の積雪量だろうか。。。。 時々赤テープが足下に現れる・・・・(笑)。 三人それぞれのペースで歩くので、まるで単独行のようだ。 10時頃ブナ林が急に途切れる。 いきなり展望を遮るものがなくなり、360度の素晴らしい眺望が広がった。 そうここが、尖った山頂を持つ約2年半ぶりの薊岳。 雪に埋もれた岩場の上である。 もう本当に言葉に表せない素晴らしい。 絶景と言う言葉は、このためにあるのではないかと思うほどである。(←大げさやなぁ) 薊から前山、明神岳から赤倉、池小屋とグル〜と回り大台ケ原へ連なる大台山系。 そして、西側には南北に長く延びるピラミタルな大峰山系。 そして遥か遠く北側には雲海の上に 真っ白な雪被った山が顔を出している。比良山系か? また、鈴鹿の方にも雪を被った山が、ひょっこりと顔を出している。 本当に素晴らしい空間と時間である。 しばらくの休憩後、また明神平へ向けて出発。またそれぞれのペースで歩く。 しかし、前日の疲労からか、空身であるにも拘らず、結構足がへろへろ。 もう、情けないほどの運動不足である。 結局明神平への到着が、先行する2人よりかなり遅れた。 ● イッコさんが所要のため、2時半には、登山口の駐車場よりかなり下の、 雪のない大又付近に置いてあるイッコさんのクルマの所まで、 下山しなければならなかった。 12時半にイッコさんとひ〜ちゃんが下山を開始する。 2人は先に下山し、スタッドレスのひ〜ちゃん号が、 駐車場からイッコさんのクルマの所まで、イッコさんを送り、 そして、また登山口の駐車場まで、僕を迎えに上がって来るという手はずだった。 僕は、テントを撤収し、その後1時頃、単独で下山を開始。 前日、足をコムラかえりしたこともあり、足の疲労は相当あるようで、 テントを背負っては、下山と言えども、ペースが上がらない。 2時半少し前に登山口の駐車場に到着。 その頃、ひ〜ちゃんがイッコさんを送り届け、再び登りはじめたハズである。 恐らく2時40分から45分位の間に登山口の駐車場に戻ってくると思い、 ただ、ひたすら待ち続ける。いや、単にぼけ〜〜っとしてただけなのだが・・・。 予想時刻を過ぎても一向にクルマが戻ってこない。 そもそも登山口の駐車場から大又の集落まで、歩いても1時間ほど。 クルマなら、15分もかからないと思うのだが・・・。 異様に遅い。遅すぎる。何かあったかも・・・・・。 ヤバイ・・・・。 雪で滑って、ガードレールや壁にドスン! とか・・・・ありそうな話である。 3時ちょうどまで待った。30分ちょっと待ったわけである。 雪に覆われた車道を歩き始める。 2〜3分歩いたところにある最初のブラインドカーブを曲がった。 そして、目に飛び込んできたものは・・・・。 なんと、真っ赤なひ〜ちゃん号が・・・・・。 ガードレールに沿って、無残な姿で・・・・。 そこにあるではありませんか。 ああ、僕が待たずにそのまま歩き続けていたら・・・・・。 もっと、もっと下ですれ違って、こんなことにならなかったのに・・・・。 ああ、僕が上でくたばらずに、みんなと一緒に下山できていたら・・・・。 もう一度、登ってくるなんて言うことをせずに済んだのに・・・・。 そう思うと・・・・・・。 ひ〜ちゃん号は、この坂になったカーブを登れなかったようだ。 ちょうど、坂の一番上のところがシャーベット状になっていたらしく、 そこでズルズルと上らなくなり、 上がったり降りたり、何回か挑戦しているうちに、 左前輪が、ガードレール側の雪の深みに突っ込んでしまい、 身動きとれなくなったようだ。 パッと見た感じは、クルマは少し斜めになっており、 ガードレールにぶつかっているように見えた。 しかし、実際には、ガードレール手前20センチくらいで、 ぎりぎりセーフだった。 僕が到着したときには、すでに2台ほどのクルマの方々が、 助けに入ってくださっており、 僕も含めいろいろ救出を試したのだが、うまく行かない。 その時、牽引用ではないが、ロープを持っている方がおられ、 そのロープを使って他のクルマで、下に引っ張ったら どうだろうと言うことになり、試していただく。 ただ、牽引ロープではなく、細引きの太い感じのロープ。 人様のロープである、切れないか心配である。 そして、ロープで両方のクルマを結び、いよいよ牽引してもらう。 牽引するクルマのエンジンの音が、グォ〜ングォ〜ンと大きく唸る。 までもなく、意外と簡単にひ〜ちゃん号は、後ろに動いた。 良かったぁ〜〜〜。ラッキーである。 ほんと、親切なみなさまのおかげである。感謝感激雨霰であった。 ● 今回の山行は、本当に素晴らしい景色を楽しめた。 しかし、結果的には大事に至らなかったが、 テントポールが折れるということと、車両が雪でスタックするという 大きなアクシデントが2件あり、考えさせられる山行であった。 ● 余談だが、テントポールは、その後IBSの店長さんに、 原因と対策、またその他、丁寧に対応していただいたようで、 ひ〜ちゃん本人は極めてご機嫌よく戻ってきておりました。 |
明神平からの夕陽 久々の歩荷に アップアップ 到着だだ遅れ 到着時の画像 |
お初のテント 緑はイッコさん お初の雪中幕営 オレンジは僕のん お初の3人用 |
天理小屋ウラから 朝に 明神平をのぞむ |
水無山 空が美しい 残念ながら 霧氷は付かず |
影 自分の影 朝だから 背が高い |
歩き始め 明神平から 薊に向かって 朝日を浴びて 歩き出した |
樹氷に陽があたる 陽が上半分にだけ 当たり始めた |
雪原 ブナの影が 長く伸びる 朝の明神平 |
コントラスト 雪山定番の美しさ |
大峰核心部 中央左が大普賢 向こうの左が八経 その右が弥山 前山より |
大峰 ひときわ高い 左の山が 釈迦ヶ岳 |
大台・日出ヶ岳 手前の雪が多い 所が三津河落山 左後ろが日出ヶ岳 空気が澄んでいる |
稜線歩き およそ 積雪1m程度?? スノーシューの 威力でお手軽散歩 |
薊から明神平 中央の雪が多くて 窪んだ所が明神平 その左が水無山 右が前山 |
薊岳から 大峰方面 |
記念写真/失敗1 セルフタイマー 早すぎ(爆) しかし、大峰が 綺麗に見えてる |
記念写真/失敗2 写真に入ろうと 全員中央へ集結! 余裕で入るのに 僕が邪魔で 大峰が見えず |
薊岳で ハイ、チーズ! やっと、まともな 写真が・・・・ せっかくの大峰を 僕が隠している |
大峰山脈全容 左の釈迦から 右の山上ヶ岳 大天井辺りまで 圧巻の大峰山脈 |
ええ感じ お昼前の うららかで 暖かな感じの雪原 |
雪原を下る 前山を降りて いるところ 気持ちいい |
雪原の中の 1本木立 気持ち良さ そうでしょ |
この日の月 アクシデントも 多かったが 無事の帰りを 美しい月が 出迎えてくれた |
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